トンネルダイオードの
電圧ー電流特性グラフの実験



トンネルダイオードというと、上の写真のようなグラフが説明に必ず出てきます。
トランジスタカーブトレーサと同じように、トンネルダイオードでも同じようにグラフを描かせてみようと今回挑戦しました。

1S1763の特性

最終的な回路図は左のような回路図になりました。
トンネルダイオードは1S1763を使いました。
と言うかこれしか手に入りませんでした。

特性からもわかるように、電圧0.5V以下ー電流10mA以下の世界ですので、加える電圧、電流は小さくしないと壊れてしまいます。
そこで、トランスは電圧が低く、小型の物(6.3V:0.18A)にしました。
整流用ダイオードは、トランスの出力を半波にして、電圧0−9V(最高電圧6.3Vx√2≒9V)が加わるようにしています。
そして、R1とR2でトンネルダイオードに加わる電圧と電流を調整しています。
トンネルダイオードに直列につながれているR3は、トンネルダイオードに流れている電流を電圧に変換してオシロスコープに表示するための物です。
オシロスコープには、X軸が電圧、Y軸が電流のグラフがあらわれます。
実はこの回路図では、上の写真のような画面は表示されません。
実際の画面は左の写真で、上の写真は上下を反転させて表示したものです。
使っているオシロスコープがX軸とY軸のGNDが共通タイプですので、シンプルな回路だとこうなってしまいます。
Y軸とGNDを逆につなぐと、それらしいグラフが出ますが、トンネルダイオードの電圧(最大380mV)に対してR3の電圧降下の割合が大きいため、トランジスタカーブトレーサのように誤差として無視できません。
X軸とY軸のGNDが別々のタイプのオシロスコープをお持ちでしたら、X軸の入力とX軸のGNDはそのままで、Y軸の入力を回路図上のGNDにY軸のGNDを回路図上のYにつなぐと上のグラフのように表示されます。
グラフが逆さまだと説明しずらいので、今後は写真を上下反転にして説明していきます。
まずは、ブレッドボード上で基本回路を組み実験する事にしました。
トンネルダイオードを壊さないようにR1を選んで電圧を加えていきます。

X=50mV/DIV:Y=1mA/DIV
R1を330Ωにした画面です。
ちょっとグラフが飛んでいておかしいですが、電圧が250mV程度で止まっています。
理想のグラフに比べて、まだ続きがありそうですので、もっと電流電圧を加えても大丈夫そうです。

X=50mV/DIV:Y=1mA/DIV
R1=220Ωにした画面です。
やはりグラフが飛んでいておかしいですが、電圧が360mV程度まできていますが、まだ、続きがありそうですので、もう少し電圧を加えても大丈夫そうです。

X=50mV/DIV:Y=1mA/DIV
R1=150Ωにした画面です。
やはりグラフが飛んでいておかしいですが、電圧も400mV程度まできていますが、もう少し続きがありそうですので、グラフを突抜ける程度まで電圧を加えたいと思います。

X=50mV/DIV:Y=1mA/DIV
切りの良いところでR1=100Ωにしてみました。
グラフの全体は見えるようになりましたが、今度はトンネルダイオードに流れる電流が、20mAを越えてしまいました。最大定格30mAにはまだ余裕がありますが、最大定格の半分くらいには押さえておきたいので、少し抵抗値を上げて戻します。

X=50mV/DIV:Y=1mA/DIV
R1=120Ωにしてみました。
グラフの全体も見えますし、トンネルダイオードに流れる電流も、15mAなのでこれで決定にします。
でも理想のグラフに比べて、このグラフは真中が途切れています。
調べてみると、トンネルダイオードは、リード線が長いと発振してしまうらしく、特にトンネルダイオードとR2,R3のリード線は極力短くする必要があるようです。
リード線を短くしていきましたが、ブレッドボード上では、いくら短くしてもこの途切れた部分はつながりません。
そこで、基板上に組んでみました。ブレッドボード上よりは良いようですが、まだグラフは途切れています。
抵抗を1/8Wに変えてもまだ線がつながりません。
最後の手段として、写真のように直接部品通し半田付けしたところ、やっと破線部分がつながりました。
何とかつながりましたが、前に途切れたあたりを見ると、線の輝度が少し薄くなっています。