LM3909内部等価回路によるLED点滅回路


LM3909は、僅かな付加部品と乾電池1個(1.5V)で、本来なら点灯するのに約2V以上必要なLEDを、点滅させる事のできる便利なICです。
昔はよく電子工作の本に取り上げられていて、電子工作ではじめて使ったICがLM3909という人も多いのではないでしょうか。

しかし、現在は製造中止で売っていません。
(売っていても結構な値段のようです。)

ICと言うと、内部等価回路が20石、30石と多いと、とても作る気にはなりませんが、LM3909の等価回路は下の回路図のように僅か4石です。
(マルチコレクタのトランジスタを含む)
これなら何とかなるのではと、汎用の電子部品で実験してみることにしました。




上の回路を汎用部品で組んだのが下の回路です。
マルチコレクタのPNPトランジスタは、2SA−1015を2石使い、エミッタ、ベースを共通にして作っています。
3つのNPNトランジスタは2SC−1815を使っています。
6.5Vツェナーダイオードは、無いので6.2Vのツェナーダイオードを使用しています。
固定抵抗は、手持ちの
12Ω→10Ω
400Ω→390Ω
3kΩ→2.7kΩ
6kΩ→5.6kΩ
を使いました。

また、半固定抵抗は使わず以下の範囲の固定抵抗を交換しながら実験しました。
20kΩ→10kΩ〜22kΩ
10kΩ→4.7kΩ〜10kΩ
20kΩ→
10kΩ〜22kΩ



汎用部品の等価回路に、LED、電界コンデンサ100μFを加え、最小構成のLED点滅回路を組んで、1.5Vの乾電池を接続したところ、はじめは、使った電池が古く、点滅しませんでしたが、新品の電池を買ってきて接続したところ、LM3909と同じように点滅しました。
(古い電池でも、半固定抵抗の位置にある、固定抵抗22k、10k、22kを小さくしていったところ、点滅しました。)





ICのLM3909を使うよりは大変ですが、わずかトランジスタ5石、1.5VでLEDを点滅させる事が出来るのでオススメです。
できれば、LM3909がグレードアップして、青や白まで点滅できるようになって復活してほしいものです。