導通チェッカーの実験




導通チェッカーは、導体と不導体、ケーブルの導通・断線チェックなどに使います。
仕組みは、回路の一部を切り、チェックする物を間に入れて、その導通で回路を完成させ、ランプやLEDを点灯させたり、ブザーを鳴らす事で導通を確認するものです。
調べる物によっては、電圧や電流の余り加えられない物もあり、用途を考えて使う必要があります。
ここでは、電源は3V共通で、豆電球やLED、ブザーなどを電源にそのままつないだ簡単な導通テスターと、トランジスタを利用した場合の比較を行います。



準備

☆材料☆

ランジスタ
2SC−1815Y
2SD−880Y
LED(高輝度)
豆電球
豆電球ソケット(加工済み電池スナップを参考に加工して下さい。)
収縮チューブ
単3乾電池x2
電池ソケット(単3乾電池x2用)
加工済み電池スナップ
ミニブレッドボード
ジャンプワイヤ・セット
                    
☆道具☆

半田コテ
コテ台
半田
ニッパ
ピンセット
テスター
テストリード(先がみの虫クリップ)

                                  




電源と直接つないだシンプルな導通チェッカー

豆電球やLED、ブザーを、電源に直接つないだ導通チェッカーです。
電流がどのくらい流れるか確認して下さい。


導通チェッカー1(豆電球を直接電池につないだ場合)

豆電球と電池(3V)だけのシンプルな導通チェッカーです。
テスト端子をショートさせると、電流が250mA流れました。
導通チェッカー2(LEDと抵抗を直接電池につないだ場合)

LEDと抵抗、電池(3V)だけのシンプルな導通チェッカーです。
テスト端子をショートさせると、電流が11mA流れました。
導通チェッカー3(ブザーを直接電池につないだ場合)

ブザーと電池(3V)だけのシンプルな導通チェッカーです。
テスト端子をショートさせると、電流が4mA流れました。



トランジスタを使った導通チェッカー

上の3つの導通チェッカーにトランジスタを加えた物です。
トランジスタの外観とピン配置です。

トランジスタは、僅かなベース電流を増幅して、豆電球やLED、ブザーを
駆動できますので、測定物への負担が減ります。

増幅率は120〜240倍ありますので、トランジスタが壊れない程度に、
また、豆電球やLED、ブザーが充分動作するだけのベース電流を流します。
上の3つの実験の電流値と下の3つ実験のベース電流を比較してみて下さい。

導通チェッカー4(豆電球・トランジスタで増幅した場合)
豆電球に流す電流が250mAとやや大きいのでトランジスタも
少し大きめの2SD−880Yを使いました。

抵抗1kΩベース電流は約2mAでした。

導通チェッカー5(LED・トランジスタで増幅した場合)
トランジスタは2SC−1815Yを使いました。
抵抗10kΩでベース電流は約300uAでした。
(抵抗R1を100kΩにしても点灯しましたが、少し暗くなりました。
導通チェッカー6(ブザー・トランジスタで増幅した場合)
トランジスタは2SC−1815Yを使いました。
抵抗10kΩでベース電流は約300uAでした。