トランジスタカーブトレーサの原理




以前から、トランジスタのカタログと同じ特性グラフの出る回路を作ったみたいと考えていました。
私が作ろうと考えていた物は、±電源と8038を利用して作る物でした。
ところが、先日古い「電子計算機のロジックと回路・橋本 順次著」という本を読んでいると、記事の中に、非常にシンプルなトランジスタ・カーブトレーサの回路を発見しました。
この回路は、コレクタ電圧に、AC100VをトランスでAC12Vに落としダイオードで半波にしたものを加え、ベース電流は、乾電池から可変抵抗を通して供給する物でした。
早速、この回路を試してみましたが、波形がペタンコでうまく動作しませんでした。
調べたところ、記事に使われたオシロスコープは、チャンネルごとにGNDが別のもので、私のオシロは1ch、2chのGNDが共通だったのでうまく行かなかったようです。
そこで、他の資料で調べてみたところ、エミッタとGNDの間に抵抗を入れ、電流ー電圧変換をしている回路を見つけました。
IE≒ICなので、コレクタ電圧に影響を与えない程度の大きさの抵抗を入れて、電圧を読むという考え方のようです。
電流ー電圧変換用の抵抗を入れ、乾電池を3端子レギュレータに変えて実験してみたところ、うまくいきました。


回路図


テスターでベース電流を測り、10kVRで調整して、Ib=50、100、150、200、250、300、350uAと測定しました。

Ib=50uA

Ib=100uA
Ib=150uA
Ib=200uA
Ib=250uA
Ib=300uA
Ib=350uA