リミッタ−回路・麦球による
ウィーンブリッジ発振回路の実験





リミッタ−に麦球を使って実験してみました。
麦球は電流が流れると、抵抗値が急激に上がるのでR4に入れ、
R3の半固定VRを変更して発振範囲を調整します。



12V30mAで売られていた麦球です。
オペアンプの出力容量を考えると、本当は、10mA程度のものが欲しかったのですが、これしか見つかりませんでした。

抵抗値をテスタで測ると23Ω
実際に電源につないで電流を測ってみると、
12V:35mA(V/I=342Ω)
 9V:32mA(V/I=281Ω)
 6V:24mA(V/I=259Ω)
でした。

ブレッドボードの実験では、8Vまで電圧の落ちた006P乾電池を使いました。
オペアンプ741の出力電圧は、電源電圧−2V程度ですので、振幅は最大で±6V程度になります。
ブレッドボードでの実験をおこないやすいように、適当な長さにカットして、スズメッキ線を半田付けしました。

オペアンプの出力インピーダンスは、最大定格で100Ω(保護抵抗)です。
負帰還側の抵抗R3の最低値を決めるため、6Vの電源から麦球と抵抗を直列につないで、どの位電流が流れるか電流値を測ってみました。

200Ω:12mA
100Ω:16mA
50Ω :19mA
でした。

200Ωでも12mAも流れます。
余り良くは無いですが、最大定格以内ですので、100Ωにしてみました。

実験回路図

R3に半固定抵抗、R4の位置に麦球を接続します。
R3は、非反転増幅の公式から単純に計算して、R3+R4/R4で、R3=2R4なので計算では46Ωになります。
しかし、オペアンプの出力インピーダンスの絶対最大定格は、100Ω(保護抵抗)ですので、この時点でオーバーです。
半固定VRで1kΩ〜100Ωまで、発振する範囲を見てみました。

実体配線図
結果、R3:120Ωから発振し始め、100Ωでも発振していましたが、オペアンプの出力が心配なので、これ以上抵抗値を低くするのは止めておきます。
ここで、R3の値を上げるために、「バンドパスフィルタの分圧比」から、C1、R1をもう一本づつを並列に接続して、分圧比を1/5に下げ、反転増幅回路の増幅度を5倍に上げて、R3をR4x4にして、オペアンプの絶対定格100Ω(保護抵抗)を超えないようにして実験してみました。
実体配線図
結果、発振範囲が、R3:200Ωから100Ωまでになり、一応オペアンプの最大定格内には収まりました。
R3を中間値の150Ωにすれば、安定した発振が得られると思いますが、それでもオペアンプの負担が大きいので、もっと電流値の少ないランプを探し、出力にもボルテージフォロアを入れるなどした方が良いと思います。