パラメトロンの記憶作用
パラメトロンは、一度パラメータ励振を開始すると、位相はかわりません。 ノイズなど外部から信号が入っても、励振電圧がかかっているかぎり、容易に変えることはできません。 そんなパラメータ励振の記憶作用を実験してみました。 |
パラメトロンを2つ用意します。片方を信号出力用、片方を信号入力用のパラメトロンとします。 信号出力用のパラメトロンは常に励振電圧をかけ、抵抗を通して信号を出し続けています。 パラメトロンの位相は、励振前の微小信号で決まるので、この出力を信号入力用のパラメトロンの種信号とします。 信号入力用のパラメトロンは、励振電圧をON−OFFできるスイッチが付けてあり、スイッチを入れないとパラメータ励振をしません。 また、2つのパラメトロンの間に2回路入りの切り換えスイッチを入れ、位相を反転できるようにしてあります。 また、CH1、CH2は、オシロの接続チャンネルです。 |
今、切り換えスイッチを、信号出力用のパラメトロンと同相になるようにスイッチを切り換えて、信号入力用のパラメトロンの励振電圧のスイッチを入れると、信号出力用のパラメトロンと同相の信号が記憶されます。 励振電圧がかかっている間、切り換えスイッチを逆相に切り換えても、信号入力用のパラメトロンの位相はかわりません。 |
一度、信号入力用のパラメトロンの励振電圧のスイッチを切り、今度は、信号出力用のパラメトロンと逆相になるようにスイッチを切り換えて、信号入力用のパラメトロンの励振電圧のスイッチを入れると、信号入力用のパラメトロンに逆相の信号が記憶されます。 ここで、同じように励振電圧がかかっている間、切り換えスイッチを同相に切り換えても、信号入力用のパラメトロンの位相はかわりません。 パラメトロンはこの性質を利用して、1と0を記憶しているのです。 |